【2025追記】
ウール警部がお墓を訪れるシーンから始まる。
冒頭のこの曲からああそういうことなのか、と。
どの台詞にも歌詞にも意味があることに震える。
冒頭、ソフィが客席に居ると知った後の場面で
「落ち着いて」「集中して」「準備が足りない」
アイゼンハイムじゃなくてエドワードに戻っている瞬間。
そしてそこからの「完璧なトリック」がゾクゾクする。
この歌をきっかけに物語が動き出す。
初回はただ「上手い!」だったけど
2回目以降はその歌詞の意味にゾクゾクする。
もうこの物語はこの歌に尽きる。
アイゼンハイムがただひたすらソフィの為に壮大なトリックを仕掛けるという、ただそれだけ。
途中、ソフィが召喚(←)される前にもこのメロディが流れていて、いよいよイリュージョンの最大の山場か!みたいに超盛り上がります。
あともう歌が凄すぎて天井が心配。
この歌で観客は否応なしに物語に引き込まれるし、引き込まなければ!だから、力量がある人(海宝直人とか海宝直人)じゃないと絶対無理!
【2025追記】
相変わらずの爆音で痺れます。
10年前に果たせなかったソフィの願いを果たすべく構想を練り続けウィーンに乗り込んできたアイゼンハイムのイリュージョンがいよいよ始まる、と私もめちゃくちゃ盛り上がります。
ウールとの会話の「だが私は違う、ノートの中に殺人者の影があるだとか、手品が好きな者はそのタネを知りたがるものだ、などということは信じない」(雰囲気)の言い回しが難しいのもあって、なんだろう?と思っていたけど、最後ウールにノートを渡すのに繋がるのがやっとわかった。
でも、その真意は?
なんだかんだウールとはシンパシーを感じてたのか?と思ったけど、やっぱり「ほら知らない方が良かっただろ?」ということか。
アイゼンハイムよ…。
ホフブルク宮殿
皇太子がソフィの肩に手をかける場面のアイゼンハイムのピキ具合が絶妙。
イリュージョニストなのでポーカーフェイスは得意だけど、後ろに組んでた手を体の横で微かにクッとするのが!目も笑ってなくて最高!海宝直人のイラおこ最高!
【2025追記】
ちゃぴちゃんソフィの「二度と失いたくないから去る」からの「このままでは心が死んでしまう。もう別れない」の決意までの葛藤や苦しみが痛いほど伝わってきてスタオベしたい。
宮殿でソフィの胸元にあるロケットを見た時にアイゼンハイムが一瞬見せる顔がとても良い。皇太子の鋭い視線も。
この「さよならはもう」の最後あたりで宮殿の壁に足をかけて憂いの表情を見せる海宝直人が素敵すぎてXがざわつく。
宮殿でウール警部に呼び止められソフィとの仲を問い詰められるアイゼンハイム。
ウール警部の「あのような方々は我々を慰み者にするだけ」「対等にやりあおうとは思うな」をこぶしを握り締めながら聞くアイゼンハイムの向こうに、ソフィのことだけでなく彼の出自や生い立ち、これまでどう生きてきたかという過去が広がる。
宮殿では皇太子が知識人たちからどのように見られてるかが垣間見られる。皇太子の苛立ちのもとにもなってるんだろうな。
ここでもアイゼンハイムと皇太子がバチバチと静かに火花を散らす。
皇太子を見てうすら笑いを浮かべつつ皇太子の視線が来ると愛想笑いをし、隙を見てソフィに切ない目を向けるアイゼンハイムがしたたかすぎる。
マジックの後に皇太子にどんな仕掛けが?と問いかけ皇太子が「手下を仕込んだんだろう」的なことを言うと
「だいぶ違いますね」
とても良いです。
負けず嫌いというか可愛すぎる。アイゼンハイム結構嫌味とかも言うけど、醸し出す品の良さで嫌味っぽくならないのが流石海宝直人。
ソフィがアイゼンハイムを訪ねてきた場面
「僕の写真を持ってるだろう」「いつでも肌身離さず持ってると誓った」と、ほら君が僕のこと忘れるはずないだろ?みたいなヤバめのセリフがポンポン出てきて、カッコよくなかったらちょっと痛いけど海宝直人なので当然大丈夫。
その後のソフィとのデュエットは萌え萌えすぎて悶えます。
「君にたどり着く為に何年も戦ってきたんだ!」「君もこうなることを望んでる!」もうこの辺りまで来るとコチラもどんどん言って!となってるので無問題。
手を伸ばしてオフマイクで「ソフィ」「ソフィおいで」
表情も仕草も最高に最高。ホント海宝直人最高すぎる。
2人の物理的な距離と心の距離がリンクしてるようで、最後台の上にゆっくり登っていく(身分の差を超える)のがたまりません!後ろのスクリーンでアップを流してはどうですか?(そんなのない)
【2025追記】
アイゼンハイムのヤバさ加減がエスカレートしてる。ほんと楽しい。
ソフィとのデュエットで逆光の中絶妙なタイミングでぽとりと涙を落とすのが職人過ぎる。
ほんと大好きなシーン。
ソフィへの想いはアイゼンハイムの狂気の理由なので、お二人のお芝居がどんどん熱くなってくのは大正解ですね!!!!!
「ゲームさ」の場面も萌え萌えしてます。
時計を見ながら、皇太子に仕掛けたゲームの行方をじっと待つ。そばでは「誰が勝つのか」「ルールなんてない」とどんどん煽ってくる。眉間に皺を寄せて指をゆっくり動かす。最初から最後まで顔が良すぎる。
だからいつもソンハさんの熱演を見逃してしまう。
【2025追記】
このシーン、皇太子とソフィ以外の人物の動きも加わって、しかもセットもクルクル動いて迷路のよう。とてもカオスなシーンになった。
確認できたのは、
・ウール警部がアイゼンハイムの後をつけている
・ジーガが賭け相手に襲われる(ソフィと対をなすように)
・アイゼンハイムは「ジーガ」と呼んで探してる
・ソフィが台に上がった時が薬が効くタイミング?アイゼンハイムが脇で心配そうに時計を見てる(それまでも時折時計を確認)
・ウールが荒くれ者を捕まえる
なんだけど、結局このシーンの意味は?となる
ウールを引き付けて警備を手薄にさせるとか、ソフィの事件の時に確実にウールのそばにいないといけないから、とかいろいろ考えたけど、
一番は見ている私たちをもラビリンスに迷い込ませるためかな、と思った。
コンサートバージョンでは、アイゼンハイムは座ったまま時計をジリジリと時間を気にしているだけで、ウール警部も少し離れたところでアイゼンハイムを監視してるだけだった。
トムさんの演出作品は初めてだけど、視線をうまく操ってけむに巻いたり目を眩ましたり、ストーリーだけじゃなく演出でも観客を欺いて迷子にさせる。
このシーンで大注目なのが柴野さん演じるアイゼンハイムのお付きの人。
薬を盛ったお酒を皇太子に渡したり、ソフィの遺体を持ち去ったり、トリックの片棒を担いでいる。それが分かって以降柴野さんが出てくると「あなたは今付き人役ですか?それ以外ですか?」と気になって仕方がない笑。
この後の「君がいない世界」はもう毎回胸を鷲掴みにされる。わかってても「演技でしょ」とは思えなくてまんまと泣いたりしてる。
叫び慟哭しても美しいメロディはキープしていてホント恐ろしい子。
本当に海宝直人すごいですよね。。。
【2025追記】1幕ラスト、2021ではあまり強調されていなかったけど、2025では皇太子がソフィの死を嘆き悲しんでいる。
最初は皇太子も本当はソフィを愛していたのか?だとしたら本当に可哀想だなと思ったけど、だんだんと皇太子も下手で泣き崩れるアイゼンハイムのように民衆に向けて演技をしているんじゃないかと思うようになってきた。
だとすると、ここでも真実は?とぐるぐる迷子。
相手に抱く感情によって、同じものを見ていても情報を処理する方向が変わるのだと改めて感じるところ。
自分が真実と信じているものは、なんと頼りないものか…。
【2025追記】
2幕はソフィの葬式から。
皇太子はソフィの死を利用して民衆の支持を得ようとする。
アイゼンハイムはトリックの最後の仕上げとして劇場を借りる。
ジーガを巻き込まないようにわざと酷い言葉を投げつけ、遠ざける。
フルバージョンはジーガとの絆がより強調されているので、辛いけれどそれがジーガへの愛だとスムーズに受け取れる。
「わかったよ」の歌はジーガのソロに変更。
余談だけどマイケルさんの曲って超盛り上がって終わるかと思うとさらに盛り上がりが来るという、お得な感じがする。
降霊のシーンは好きなんですよね。
直線に並んだ椅子をクルクルと動かすとあっという間に奥行きを感じる空間になるのが、地味に感動する。
霊が乗り移ったように苦しむアイゼンハイム。
いよいよソフィが出てきた時の顔、ソフィの向こう側に周った時にオペグラを覗くと、美しいちゃぴちゃんのお顔とアイゼンハイムの狂おしい顔が一緒に拝めます。
このあたりのウール警部と皇太子のやり取りの
「めへえええええええしんだ」「待て待て待て待て」の皇太子のうんざり加減がとてもお気に入り。
警部への詰め寄り方も日を追うごとに濃く自由になってきて、受ける栗原さんもすごいなとなる。
この2幕の騒ぐ民衆とぐるぐる動き回るセットの無秩序な空間を、スパーンと切るように直線的に現れ警部を一喝する皇太子。
混乱してる客席もハッと我に返る瞬間。
ほんとトムさんの演出は面白い。
そして「幕切れ」は胸がヒリヒリする。
君がいれば何も要らないみたいに歌うけど本当にソフィを得るのと引き換えに全て捨てるアイゼンハイム。
ソフィの為にイリュージョニストとしての道を歩んできたけど、同時に舞台を愛してたし観客も愛してた。それを捨てる痛みがヒリヒリと伝わってくる。
ここの表現力が凄まじい。海宝直人の真骨頂でしかない。
【2025追記】
幕切れはカフェソングと並ぶ私の推しソング。観るたびに凄まじいことになってる。
あの2021年の少し狂ってた世界で初めて聞いたとき、海宝さんがこのままいなくなってしまうんじゃないかみたいな気持ちになって、客席でボロボロ泣いたのを思い出す
2025ではジーガとの絆が強調される演出になったこともあり、この「幕切れ」からジーガとのシーンがとてもエモーショナルになってる。
エドワードとして歌うこの歌が本当に好きだ。奇術師アイゼンハイムとして生きてきた人生すべてをかけて歌うこの歌が。
最後ロケットを見ながら「勝利だーーーーー」が最高にゾクゾクする。マジで海宝直人しか勝たん(←言いたかった)
【2025追記】
2021でも皇太子の最期の時にアイゼンハイムが脇にいたことでざわざわしていたけど、2025では衛兵に扮し皇太子に姿を見せている。
そして皇太子はソフィとアイゼンハイムを交互に見やり全てを悟ってしまう。
皇太子の最期の自嘲気味な笑いとため息が突き刺さる。
そしてアイゼンハイムの追い込み方が恐怖でしかない。
もしかして大切なペンダントを取り戻すためだけで姿を見せるつもりはなかったのか?でもソフィもいるということは意図的よね…もしくはソフィは皇太子が見た幻なのか?
謎…。
彼はソフィに「真実を言って」と言い、
「真実へ導く」と歌う。
エドワードの真実はたった一つでブレない。そういうところがつい「コレはハッピーエンドなのかも」と思ってしまう。そして美しく正義な海宝直人が演じたことが最大の勝因。
【2025追記】
真面目で爽やかなイメージのある海宝さんがアイゼンハイムを、
ひと癖ありそうな成河さんが皇太子を演じたことは意味があったと思う。
アイゼンハイムの慟哭や絶望が真に迫るほど、
成河さんの狂気が加速するほど
「見えているものが真実とは限らない」が生きてくるのだと思う。
私はいつでも推しの味方なので、この結末は「あり」です。
迷子になりそうだけども「あり」
でもアイゼンハイム自ら言っていた「報いを受けるぞ」
2人もいつか報いを受けるのかもしれないとも思った。
そして西間木さんの(二人とも亡くなってるんじゃないか)の考察を見て、そういうのもあるかもなぁと一瞬思ったのは
最後2人が紙吹雪の中無邪気に笑う様子が桃源郷を見てるようだったから。
あまりに美しく幸せそうで怖くなった。
【2025追記】
真っ白な服に身を包んで幸せそうにあっという間に去っていく二人にはあっぱれと言うしかなく、何度見ても「これは何だったんだ…」となる。
いとも簡単に扇動されていく民衆は現代のSNSを見ているようだし、
警部の「民衆が秩序のもとに過ごせるのは我々が民衆に秩序があると思わせているからだ」は背中がヒヤリとする…。
追加されたイリュージョンは物語のアクセントのようなもので、客席で目撃した全てがイリュージョン。
海宝直人さんいつも幸せをありがとう。
早く本公演ください。。。
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